ZL-P DISCOVERY

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【現れた未来人(2)】破産するアメリカ(ジョン・タイター)

前回の記事

zl-p.hatenablog.com 前回の記事ではジョンタイターのタイムトラベルの理論を考察しました。今回はジョンタイターの語る未来について考察してみようと思います。ジョンタイターはアメリカ人なのでアメリカの未来についても語っていますが、その内容はあまり明るいとは言えないものであり、当時の人たちも戸惑ったようです。まずはジョンタイターが語る2036年アメリカの状況に関する発言を見ていきましょう。本記事ではジョンタイターの発言を赤文字、彼の母親のコメントを緑文字、ジョンタイターに質問した人々の発言を青文字で記載することとします。

 

ジョンタイター:

2036年のことははっきりと覚えています。けれども2036年のことを詳しくお話するなら、物事が今とすっかり変わった事情を説明しないといけないでしょうね。2036年には、私は家族と一緒にフロリダ州中央部に住んでおり、タンパにある軍の基地に配属されています。2015年に世界戦争が起こり、30億人近くの人が死にました。

生き残った人々は、互いに身を寄せ合うようになりました。家族中心、そしてコミュニティ中心の生活を送っています。両親から数百キロも離れて暮らすことなど想像もできません。

不要な食品や娯楽用品を大量に生産する大規模な工場はまったくありません。食物や家畜は現地生産・現地販売されます。読書やおしゃべりに現代の人々よりもずっと多くの時間をかけます。信仰に厚く、誰もが暗算で掛け算や割り算ができます。

 

戦後、今ある偏見の大部分は、単に必要性ゆえに一掃されました。生き残るためには力を合わせて戦わねばならなかったのです。このため自然と、仲間の価値に対して目を見開かされることとなりました。同じ敵を相手に戦って、生き残り、水を見つけ、食物を育てようとしているときに、肌の色など関係あるでしょうか?私の世界線では、コミュニティで自分の職責をちゃんと果たさない人に偏見を抱きます。私たちにとっての重荷だという目で見るのです。それを恥じた人はやがて責任を自覚するようになります。

 

戦争の後、アメリカは様々な要素やそれぞれの軍事目的に従って5つの地域に分けられました。連邦政府には怒涛のような怒りが向けられ、州権の復活が最重要課題になりました。しかし、経済中心型の政府を作ろうとするなかで、軍事的指導者たちが古いシステムを政治的、また、精神的に受け継いでいることを示すため、最後の憲法制定会議を開くことにしたのです。

この会議の最中、指導者たちは、より良い新たな形の政府を作るのは不可能だということに気づきました。元の憲法それ自体には問題はなかったのです。ただ、そのもとで暮らしている人間の愚かさこそが問題だったのです。

 

戦争は人々に非常に深刻な影響をもたらし、それによって他人との関わり方も変わってきました。個人としては、2036年に生きる人々はたいてい、死をとても身近なものに感じています。皆が、愛する人々を病気や戦争、その他の非人道的な行為によって亡くしたためです。さらに、ほとんどの人が、自分も敵側の人々に対して同じことをしたのです。その結果、私たちは自分の愛する人々に対しては非常に愛情深くなりましたが、自分の責務を果たさない人間には厳しい目を向けるようになりました。私たちはコミュニティの中に自分と違うところを持った人がいても、広く受け入れることができます。なぜなら、生き延びるためにはお互いの力が必要だからです。また、資源の無駄遣いをやめ、神を身近に感じるようになりました。それはしばらくの間、地球が地獄と化していたからです。

 

核戦争は非常に望ましくない事態です。けれども、だからといって世界が終わるわけではありません。いまだに立入禁止の区域や都市もあり、環境は大きく損なわれましたが、私たちはすでに復興に向かって進んでいます。広島も今や大都市として栄えているのではないですか?身体的な影響としては、皮膚病、不妊症、感染症などが中心です。ほとんどの人が、何らかの形で戦争の後遺症を抱えています。

 

 アメリカといえば浪費社会のイメージがありますが、ジョンタイターの語る未来のアメリカはかつてのアメリカとはかけ離れており、もはや大量消費社会ではないようです。「両親から数百キロも離れて暮らすことなど想像もできない」と言っていることからクルマ社会でさえもなくなっており、読書とおしゃべりが娯楽というところに経済的な厳しさが伺えます。

 彼の世界線アメリカ人は非常に勤勉であり(あのアメリカ人が暗算を!?)、他人との協調性を重んじているようです。なんだか彼らが日本人にかなり近くなっているように見えるのは気のせいでしょうか。さらに偏見の眼差しにより相手に恥を覚えさせるあたりが如何にも日本人という感じがします。経済的に厳しい状況になるとどの国もそんな感じになってしまうのかもしれません。

 「5つの地域に分けられた」「憲法制定会議を開いた」とありますが、これは植民地化される国によく起こる現象です。日本は太平洋戦争後に台湾と朝鮮半島などを切り取られたり、日本国憲法の制定を強制されたりしましたが、同じようなことがジョンタイターの世界線におけるアメリカでも起こったのだと思われます。

 

ジョンタイター:

2036年でも)タイムトラベルを信じていない人が大勢いるのです。あなたは、本当に地球が回っていると思いますか?

はい、コンピュータ科学は重大な進歩を遂げています。サポートシステムについてほとんど何も考えず、いとも簡単に「マシン」そのものに集中できるようになっています。それから、たいしたニュースではないかもしれませんが、「if/then」方式は廃れ、「if/then/maybe」方式が主流になっています。

 

 「if/then/maybe」方式の方に意識が行きがちですが、ジョンタイターはそれをたいしたニュースではないとしており、むしろその前に書いている「サポートシステム」の方が重要であると思われます。これは想像ですが、プログラムの仕方そのものが変わってしまったのではないでしょうか。従来はプログラムコードを人間が考えながら書き込んでいましたが、その作業が「ほとんど何も考えず」行えるようになったと読めるからです。AIに技術的な革新でも起きたのだろうか。

 

ジョンタイター:

はい、娯楽産業は存在します。ただ、勢力は分散しています。ビデオを使って自分を表現するテクノロジーが使いやすくなったため、自分1人、もしくは少人数のグループで作品を作る人が増えているのです。配信はほとんどウェブを使って行われます。この時代の劇場のようなものですかね。

 

 Youtubeのことを言っているように見えますが、まだYoutubeがなかった2000年頃に書き込まれた内容であるという点に注意する必要があります。例え彼が偽物のタイムトラベラーであったとしても、こういった書き込みができること自体がすごいことだと思います。

 

掲示板の住人:

あなたは機械式タイプライターが将来再びメジャーな機器になると言いながら、インターネットもまだ存在していて広く使われているとも言っています。

ジョンタイター:

正確には、「・・・多くの人がタイプライターを使っていることに驚くかもしれませんね」と言ったのです。いったい何が矛盾しているのかわかりません。タイプライターを使うことに問題がありますか?少なくとも、コンセントを差し込まなくていいというメリットはありますよ。

 

 この文章からジョンタイターの世界線におけるアメリカの電力事情が非常に厳しいことが分かります。現在(2022年)でもすでに電力事情は厳しくなりつつあり、この点に関して彼の世界線と私たちの世界線は同じ事情を抱えているようです。

 

 ではどうしてジョンタイターの世界線はこのようになってしまったのか、その経緯を彼の発言から見ていきましょう。

 

ジョンタイター:

私は1998年に生まれました。子供時代の記憶には、皆さんと共通するものもあるでしょう。クリスマスにディズニーワールドに行ったことや、デイトナのビーチに行ったことを覚えています。「内戦」が始まり、それが激化すると、ほとんどの人は、都市で防護処置という名の下で公民権などないも同然に暮らすか、都市を離れて隔離性の高い地域で田舎暮らしをするかの、決断を迫られることになりました。私たちの家は一度家宅捜索を受け、通りを隔てた家の住人はよくわからない理由で逮捕されました。そこで、私の父は都市を離れる決意をしたのです。

 

私は8歳から12歳の間のほとんどの時期を、都市から離れた農村のコミュニティで過ごしました。そこでは他にも、連邦警察や州兵との戦いから逃れてきた家族が生活していました。その頃には、私たち一家は二度と都市に戻らないことを決めていましたし、「都市」と「郊外」の対立関係は明確なものになっていたのです。父は12ボルトの電気システムを組み立てたり、フロリダの海岸を船で行き来して「物資」を売ったりして生計を立てていました。私もずっと父の手伝いをしていました。その頃には、あちこちで大っぴらに戦闘が繰り広げられており、私は2011年にショットガン歩兵部隊に入りました。そこで4年間、「ファイティング・ダイヤモンドバックス」で兵役に服したのです(今、私の右耳の聴力はあまり良いとは言えない状態です)。内戦は2015年に終わりました。ロシアがアメリカの都市(つまり私たちの敵)と中国、ヨーロッパを攻撃したのです。とても普通とは言えない、最悪な子供時代だと思われるかもしれませんが、私にとっては何物にも替えがたい時期でした。

 

2008年という年は、自分たちが住んでいるこの世界はもう終わりだと皆が気づき始める年です。アメリカの内戦が2004年に勃発します。ウェーコ事件が毎月起き、それが悪化の一途をたどったようなものです。この紛争は、2012年までにはアメリカの全国民を疲弊させ、2015年に、ごく短期間だった第三次世界大戦と共に終結します。

 

中国やヨーロッパも攻撃を受けます。アメリカは反撃に出ます。アメリカの都市は破壊され、同時にAFEアメリカ連邦帝国)も崩壊し・・・そして(田舎に住む)私たちが勝利を手にします。ヨーロッパ連合と中国も破壊されます。今ではロシアがアメリカの最大の貿易相手国であり、アメリカの首都はネブラスカ州オマハに移りました。

 

ロシアに攻撃されたアメリカの中の「敵」とは、今あなたたちを支配している政府のことです。

 

 ジョンタイターの壮絶な子供時代が語られます。ディズニーワールドからいきなり内戦に突入するあたりが展開の速さを感じさせます。ところで最近「防護処置という名の下で公民権などないも同然に暮らす」人々を見たことがあります。2020年から始まったコロナ騒動の初期の頃、欧米では感染症対策という名の下で公民権などないも同然の暮らしを人々は実質的に強制されていました。多くの人々がそれに反発して各地で大きなデモが繰り広げられましたが、あれが戦闘にまで発展したのがジョンタイターの世界線における「内戦」だったのかもしれません。そういう意味では私たちの世界線はジョンタイターの世界線より遅れているように見えなくもありません。ただし私たちの世界線の指導者たちの方が民衆に対して実際に起きていることを隠そうしている印象を受けます。ジョンタイターの世界線で起きた戦争は一言で表現するなら「西側世界の指導者層が暴走して最終的にロシアに潰された」と言えますが、私たちの世界線でも同じことが起きるのか低見の見物といきましょう。


ジョンタイター:

ロシアと中国はこれまでもずっと、とても奇妙な関係を続けてきました。この世界のニュースを見ていても、兵器条約を結ぶだの結ばないだの、国境での紛争だの、人口過剰だの、対立につながる要素が次々出てくるのがわかります。今後、西側諸国の情勢はきわめて不安定になり、中国に「拡大」する自信を与えてしまいます。皆さんもすでに気づいていることと思いますが、中国には今、結婚もせず死にゆく覚悟ができている男性兵士が何百万人もいるのです。中国軍のヨーロッパへの攻撃は、統一ヨーロッパ群が結集し、ドイツから東側へと移動していったためです。さらに、私の視点から言えば、ロシアは私たちの敵でもあるアメリカの都市に攻撃を仕掛けたこともお忘れなく。はい、アメリカは反撃に出ました。

 

 私たちの世界線ではロシアと中国は同盟関係にあり、ジョンタイターの世界線とは違っているように見えます。同盟関係であっても突然裏切って攻撃するということは世界の歴史上よくあることですが、今の情勢でロシアに中国を攻撃する理由があるようには思えません(共産党がロシアに依頼すれば話は別ですが)。

 一人っ子政策により男女比が偏ってしまったために結婚もせず死にゆく覚悟ができている男性兵士が中国には多いこと、EUがドイツから東側のウクライナまで影響圏を広げようとしていることは、私たちの世界線と共通しています。EUと中国の関係が今後どうなっていくのか注視していく必要があります。

 

掲示板の住人:

朝鮮半島は統一されたのですか?

ジョンタイター:

そう言ってもいいでしょう。日本、台湾、朝鮮半島はすべて、Nデーの前に「強制併合」されました。

 

 ジョンタイターの世界線における未来の日本が唯一出てくる記述です(他では真珠湾を攻撃した国としてよく登場します)。日本は強制併合されたとしか書かれておらず、どの国に強制併合されたかまでは書かれていませんが、文脈から考えて恐らく中国だと思われます(ロシアの可能性も微レ存?)。

 Nデーとは第3次世界大戦が勃発した日ではないかと思われますが、どうして強制併合がNデーの前なのかが気になります。もしかして日本・朝鮮半島が併合されることが第3次世界大戦勃発の条件になっているのかもしれません。もしそうだとすると日本と韓国にアメリカ軍が駐留し続ける限りジョンタイターの世界線で起きたような第3次世界大戦は起きないことになります。なぜそうなるのかは分かりませんが・・・日本と韓国の原子力発電所が関係している?(【隠されたエネルギー(2)】エネルギー大国日本 - ZL-P DISCOVERYを参照)。

 

 ではジョンタイターは何がこの戦争の原因だったと考えているのか、彼の意見を見ていきましょう。

 

ジョンタイター:

手を貸してくださるという申し出はありがたいのですが、私は大丈夫です。「惨事」の責任はあなたたち自身にあります。しかし私はそれを悲惨な出来事とは考えていません。「再生」はしばしば苦痛を伴うのです。私の世界線は1つの政府の元に統一されてはいませんが、統一的な目的を持った状態に近付いてはいます。いずれにせよ皆さんもそれが望みなのではないですか?

 

掲示板の住人:

第三次世界大戦の原因は?阻止することはできますか?

ジョンタイター:

アメリカの内戦中に政策を誤ったことと、西側世界の指導者層が自暴自棄になったことによって起こります。そうですね、阻止は可能だと思います。

 

なんといっても人口過密問題があの戦争の大きな原因と考えられているのですから。

 

掲示板の住人:

内戦に人種的な要素はありますか?

ジョンタイター:

いいえ、むしろ内戦の激化によって、人種問題が解消してしまったほどです。

 

起こり得る未来を知っているからといって、それを実際に起こすことができるとは思いません。あなたたちは、今すぐにこの世界線を良いほうに変えることだってできるのです。私が言ったことに、驚くようなことは1つもないでしょう。どれも、10年、20年、いや30年も前から始まっていたことです。イラクが現在、核兵器を持っていると聞いて、あなたは驚きますか?それとも、皆の尻をたたいて、次の戦争に備えさせるためのたわ言だと思いますか?

 

 ジョンタイターは惨事の原因を「あなたたち自身」「政策の誤り」「指導者層の自暴自棄」「人口過密問題」にあると考えており、人種的な要素はなく、30年も前から始まっていたことだとしています。しかし私から言わせればジョンタイターは色々なところに原因を求めすぎていて実際に世界で何が起きていたのかを分析しきれていないように見えます。というのも「いつも現象の結果は複雑だが、原因は単純である」からです。つまりジョンタイターが挙げたのは原因に見える結果であって原因ではないように思えます。

 私はこの惨劇の原因は西側諸国(アメリカとその背後にいるイギリスやスイスなど)の借金問題にあると考えています。表に出ているだけでも2022年現在のアメリカの負債額は約31兆ドルに達しており、昔から破産するのは時間の問題だと言われつづけてきました。多額の借金を背負った人間はたいてい自暴自棄になるものですが、国家として自暴自棄になったのがジョンタイターの世界線におけるアメリカだったのではないでしょうか。破産の清算にはある程度の痛みが付き物ですが、それが世界規模の清算となれば凄まじいことが起きることは避けられません。ジョンタイターの世界線ではそれがアメリカの内戦であり、第3次世界大戦だったということなのかもしれません。そしてジョンタイターはこれらの清算が必要なことだったとしています。しかし私にはもっと違った清算の仕方があったのではないかと思えてなりません。少なくとも人々が残酷に殺されることを必要なことだったと言って切り捨てたくはありません。そもそもアメリカが1971年に覇権を放棄して破産しておけばこんなことにはならなかったのではないでしょうか。あのときならまだ傷は浅く済んだだろうし、アメリカの破産延期のために世界各地で戦争が起きることもなかったはずです。アメリカの破産処理に関しては、ジョンタイターの世界線のようなハードランディングではなく、平和的なソフトランディングを願うばかりです。

 ジョンタイターはイラク戦争には言及していませんでしたが、イラク核兵器保有については言及しています。私たちの世界線では大量破壊兵器を所有しているとしてアメリカに侵略されましたが、後に大量破壊兵器は見つかりませんでした。ジョンタイターの世界線では大量破壊兵器核兵器になっている点と、イラク戦争の代わりに内戦が勃発している点が私たちの世界線とは異なっています。イラク戦争911事件が遠因になっていますが、ジョンタイターは911事件について何も言及していないことから以下のような推測ができます。

 2000年問題が起きなかったことにより911事件が発生し、アフガニスタン侵攻やイラク戦争へと繋がった。大きい事件というのは何年も前から準備されているものであり、ジョンタイターの言うように10年、20年、30年も前から始まっているものです。プランA2000年問題アメリカ内戦」が発動しなかった代わりにプランB911事件イラク戦争」が発動したのかもしれません。ここでいうプランとは支配者層が自分たちが負っている責任(債務)から逃れようと足掻くために計画したシナリオのことを言います。

 

掲示板の住人:

ジョンによると、民主党共和党の間で内戦が起こり、それがのちに第3次世界大戦に発展するのだそうです。しかも、その戦争は私たちにとって有益だというのです。

ジョンタイター:

私は、内戦が民主党共和党の間で起こるものだと言った覚えはありません。記憶違いなら、どうぞ指摘してください。それに、正確に言えば、内戦が「発展」したのではなく、内戦状態になることで他の国に攻撃のチャンスを与えてしまったのです。はい、私はこの戦争は社会にとって有益だったと思いますし、そのことについての議論なら喜んでお受けします。

 

掲示板の住人:

ここへ来たのは大統領選挙を見るためですか?

ジョンタイター:

私は、「選挙」という言葉は少々用心して使いたいですね。今なら、将来内戦が起こることも納得しやすいのではありませんか?

 

掲示板の住人:

アメリカ国内で安全な地域はありますか?

ジョンタイター:

最近の選挙における群ごとの投票結果をじっくり見てください。

 

 ジョンタイターは政党間の争いを超えたところに内戦の原因があり、共和党民主党の戦争ではないとしていますが、両党の対決であるアメリカ大統領選挙が関係していることは認めています。どうやら大統領選挙というのは国家の問題に対してどう対処していくかを決める重要なプロセスの役割を果たしていることは確かなようです。

 2000年のアメリカ大統領選挙は大接戦でしたが、票の集計でかなりモメた選挙でもありました。ジョンタイターの母親はこのときジョンタイターはかなり動揺していたと振り返っています。人が動揺する時というのは自分が思い描いているシナリオとは違った展開が進行しているのを見たときであり、すでにこの大統領選挙のときからジョンタイターの世界線とのズレの大きさは目に見える形になっていたと思われます。2000年問題が起きなかった影響なのでしょう。

 またジョンタイターは大統領選挙における群ごとの投票結果を見ると内戦時における安全な地域が分かるとしています。このブログ記事を書いているのは2022年なので参考として前回行われた2020年の大統領選挙結果を見てみましょう。

2020年アメリカ大統領選挙の群ごとの集計結果
https://www.latimes.com/projects/2020-presidential-election-live-results/


 基本的に民主党は都市部、共和党は田舎で強いと言われていますが、ジョンタイターは別の書き込みで都市部は攻撃の対象になると言っていたことから共和党が勝った赤い群にいれば生き残る可能性が高まると推測できます。都市部が危険であることはジョンタイターの以下の発言からも分かります。

 

ジョンタイター:

はい、EMPによって、大量の電子機器が破壊されました。私たちの世界で信頼性の高いテクノロジーが手に入りにくいのも、それが1つの理由です。ただ、Nデーの開始当初、ロシア軍は高空での爆発は起こしませんでした。きっと、私たちがその後政府軍を一掃するものと踏んで、都市の外にいる人々がお互いに連絡を取り合うことができるようにしておいたのでしょう。都市を狙った弾頭はほとんどが3発ずつ発射され、地表近くで爆発しました。そのため、EMPによって深刻な被害を受けた地域は、都市部に集中しています。皆さんが私たちの世界のインターネットを見たら、感心することでしょう。ネットワークを構築するのは、それぞれ独立した電源内臓式のモバイルタイプの端末で、どこでも使うことができます。今のあなたたちの携帯電話によく似ていますね。

 

 たまにネット上でEMP攻撃によってネットが使えなくなるという噂を目にすることがありますが、すでにジョンタイターが2000年頃に書き込んでいた内容だったようです。ニュース記事などではEMP攻撃ではなく太陽フレアによってネット遮断が起きるかもしれないと報道されることがありますが、EMP兵器の存在を隠すための方便なのかもしれません。ジョンタイターによるとこの戦争では他にも新しい兵器が使用されたようです。どういったものか確認しておきましょう。

 

掲示板の住人:

戦争では、生物兵器化学兵器、その他の兵器は使われますか?

ジョンタイター:

生物・化学兵器は使われました。洗脳兵器は使われませんが、新しいタイプの「非致死兵器」が登場します。それは結局、致死性が極めて高いものでした。

 

今のところ、あなたたちに「マインドコントロール」の手段が使われているとは思えません。しかし、非致死兵器システムとして開発されたものが、実は十分に殺傷能力を持っていたという例ならいくらでもあります。私はこの世界のテレビ番組で、SWATのチームが非致死兵器を用いている場面を何度か見ました。たいていはこんな調子で始まります。「将来、軍隊と警察は新たな兵器システムで敵に立ち向かうことになるだろう・・・」そこで使われている「敵」という言葉、それはあなたたちのことを指しているのですよ!まさか、海兵隊が外国の上空で、ネバネバした捕獲剤に、コショウのスプレー、協力ストロボライトを持ってヘリコプターから飛び出すなんて、本気で信じてはいないですよね?

 

 新しい兵器は「マインドコントロール」に関係しており、実は殺傷能力があり、そして一般市民に対して使用するために開発されたものであるようです。国家が背負っている負債を清算するときには(どんな形であれ)重税を一般市民にかける必要があり、当然それに対して一般市民が反発することが予想されるので、政府はこういった兵器開発に勤しんでいたと考えられます。

 

 私たちの世界線に対するジョンタイターの見解も見ておきたいと思います。

 

ジョンタイター:

この世界線には信じられないほどの自由があり、それは素晴らしいことです。しかし、そこには落とし穴があると思うのです。自由の代償として、家族や地域と連帯感を失ってしまったのではないでしょうか。野望を自己実現することはできますが、そのために周囲の人やこれから生まれてくる子供たちにどれだけの犠牲を強いるのでしょうか?ここには信じられないほど多くの芸術、文学、限りない資源が利用できる環境がありますが、結局誰もがテレビばかり見ていて、それらを生かしていないではありませんか。

 

また、頑なに何かを信じるというのは危険です。あなたたちの社会を見て、とても気がかりに感じたのは、皆さんは言われたことを盲目的に受け入れてしまうという点です。本当に、報道の世界には、筋書きがないと思います?体に詰め込んでいるあの手のハンバーガーが本当に安全だと思います?政府が本当に真実を言っていると思います?どれ1つをとってもいったいどんな証拠があると言うんです?

 

未来では、「物質主義的人間」を崩壊に導いた戦争前の集団心理について社会学者たちがおおいに議論を戦わせています。学者の多くは、1970年代と80年代に行われた実験に着目しています。

その実験では、何匹かのネズミをケージに分けます。ケージのサイズも、与える食事も、掃除の周期も様々です。実験の結果、どのグループであろうと、空間に対するネズミの数がある一定の割合を超えると、攻撃的、破壊的な行動に出ることが発見されました。そして、それは死んだり殺されたりして、その割合以下になるまで続けられるのです。これは、食料が十分与えられ、毎日掃除が行き届いた場合でも同じでした。

私は誰かが道路上で困っていたり、空のガソリン容器を手に道肩を歩いているのを見たとき、時折起こる学校や職場での発砲事件や暴力的なビデオゲームに加え、この実験のこともついつい考えてしまいます。私は両親に、車を止めて助けてやろうよと言うのですが、両親は、「知らない人を助けたりしてどんなことになるかわかったもんじゃない」と言います。「人を助けるのがぼくたちの務めだよ」と私は言い返したものですが、別にそれが正しい行いだからというだけではなく、その人が本当は価値ある人物で、その人を失うのがどれだけの損失になるかわからないからです。

私は、とある医者が事故の被害者に救急処置を施したが死んでしまったことで訴えられたというニュースを見るまで、なぜ両親がそこまでかたくななのか本当のところよくわかっていませんでした。あなたたちの社会は生物学上、自滅に向かって設定されています。それでも、私はこのコミュニティの一時的な住人として、それは自分の責任を逃れる言い訳にはならないと思っています。

 

 ジョンタイターから見て当時のアメリカは末期症状を発症しているように映ったようです。物質主義的な人間たちの行動により未来の子供たちが犠牲になっていたことは以下の発言から分かります。

 

掲示板の住人:

もし私が1920年代や30年代の世界に行ったとすれば、やめろと言われても街を歩き回るでしょう。

ジョンタイター:

私も同じです。初めて「スーパーマーケット」に行ったときは、泣いてしまいました。あれほどたくさんの商品が一度に同じ場所に並んでいるのを見たのは初めてです。

 

 2020年から始まったパンデミック騒動により国によってはスーパーマーケットから商品が消えるという現象が起きていましたし、2022年にはインフレにより商品の値段が高くなってきています。こういった現象の原因は過去の「物質主義的人間」たちにあると言えるのかもしれません。そしてジョンタイターは以下のように当時のアメリカ人たちにブチ切れています。

 

ジョンタイター:

本当に、未来についてまず知りたいのが「株価情報」なのですか?この時代の代表者としてそういう質問をするのがどういうことか、自覚していますか?現代は、無私無欲・博愛心・協調性のない時代として未来で語られていることを、知っておかれた方がいいでしょう。

 

今までに出た質問には、すべて何らかの形で答えています。私は戦争を起こすためにここへ来たとお思いですか?

 考えてみてください。あなたはタイムトラベラーで、時間をさかのぼって1941年へ行こうとしています。なぜなら、あなたの祖父母がハワイの真珠湾付近に住んでいるからです。戦争を止めることはできなくても、祖父母に心構えだけでもさせられるかもしれません。不思議なことに、127日が訪れても奇襲攻撃はありませんでした。ヨーロッパでの戦争が激しくなっても、日本は枢軸国の仲間に入らず、太平洋で戦いは起こらず、アメリカ合衆国は中立を保ちます。そしてドイツが独力で原子爆弾の開発を始めるところを目にするのです。

 見方を変えましょう。皆さんに質問があります。真剣に考えてください。過去1年半の間で、起こると予想し覚悟していたにもかかわらず、実際には起こらなかったこととは何でしょうか?

ジョンタイターの母親のメモ:

ジョンは2000年問題の話をしているのです。2000年問題が大した問題にならなかったとわかると、ジョンは3日間ぐらいずっと驚きうろたえていました。その後は非常に罪悪感を覚えた様子で、1975年のある出来事のためにこうなったのだと自分を責めていました。私としては2000年問題が起きなくてよかったと思うのですが、ジョンは、私たちにとって未来はさらに悪くなってしまったのだと言い張りました。

ジョンタイター:

 戦争に関しては、あなたたちは私などいなくても戦争を始める力は十分お持ちのようです。これに関する私の意見へのご批判は、つらいですが甘んじて受けましょう。私の生い立ちは、この世界線の皆さんとはまったく違うと思います。自己責任、決断力、名誉、友情、自立というのは、口先だけの言葉ではありません。頭の中で思うだけではなく、実行を伴う必要があるのです。

 私の世界線で生きていくのは容易ではありません。私たちの住む世界は、戦争や害毒、破壊、憎悪から回復する途上にあります。その原因はすべて、今この世界に生きる人々の考えや行動にあります。どんな株を買おうかと悩んだり、ある人間がインターネットでうそをついているのかどうかを気にしたりするようなそんな人々のせいなのです。

 人の性格やコミュニティは、苦労や困難によって育まれると思います。私の初めての戦争体験は、13歳でショットガン歩兵部隊に入ったときでした。「抵抗軍」として兵役に就いていた4年の間に、何百人もの人が撃たれ、焼かれ、血を流して死ぬところをこの目で見ました。フロリダ州ジャクソンビルに最初の核弾頭が落とされた瞬間、私はどこにいて周りで何が起こったのか、詳細まではっきり覚えています。無益な戦争で愛する人が死んだときに感じる悲しみや、どうしてもっと早く行動を起こして一緒に楽しい時間を過ごさなかったのかと悔やむ気持ちを、私は知っています。

 一体どうして、あなたたちがふっかけてきた議論について私を批判するのですか?私は毎日、あなたたちの社会が何をしているのかを見ています。あなたたちは憲法が踏みにじられるのを見過ごしながら、有毒とわかっているものを食べ、誰も必要としない製品を買い、周りで苦しみ死にかけている何百万もの人々から冷たく目を背けているのです。これが、あなたたちの認める「世界の慣行」なのですか?

 未来のことを1つお教えしましょう。向こうでは、あなたたちは嫌われています。この時代は、怠け者で自己中心的、無知で愚鈍な市民だらけだと思われているのです。私のことなどより、そちらを気にかけた方がいいかもしれませんね。

ジョンタイターの母親のメモ:

この日のことはよく覚えています。これほどジョンが腹を立てるのを見たことはありませんでした。何にそんなに怒っていたのかはわかりません。

 

 アメリカを破産させて破滅させた犯人は誰なのか考えたところ、それは日本だったのではないかと思うことがよくあります。というのもアメリカ国債を一番保有しているのが日本(と中国)だからです。

 黒船により強制開国させられた日本は多額の借金を背負わされ「からゆきさん」や「日清戦争日露戦争」で返済を強要されていました。アメリカに恨みを持っていた日本の上層部は太平洋戦争で反旗を翻しますが結果は惨敗してしまいます(太平洋戦争ですら借金返済のためのビジネスだったとする説もあります)。その後日本は損害賠償の支払いのため団塊の世代を作り出し、耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、人類史上例を見ない額のお金をアメリカに「朝貢」することになりました。

 日本はこの朝貢を自国が少子高齢化によって壊れるまで推し進め返済困難な金額をアメリカに貸し付けました。さらに中国に技術流出という名の技術供与を行いアメリカ国債を買わせてこちらも返済不可能な額にまで膨らませました。

アメリカ国債購入という名目でパワー(お金)を吸い取られる日本と中国のイメージ
(劇場版ドラゴンボールZ「激突!!100億パワーの戦士たち」より)
メタルクウラという敵キャラはこのパワー吸収のやり過ぎによって拠点がオーバーヒートを起こしてしまい、それが原因で敗北してしまう。右の頬を殴られて左の頬を差し出すことほど恐ろしい攻撃はないということか。

 借金を背負うことにより一番問題となるのは利子ですが、利子が定期的な返済額を上回ってしまった場合、債務者の破産は確定してしまいます。ジョンタイターの世界線で内戦が勃発したとされる2004年当時のアメリカの負債額(あくまでこの世界線の額ですが)は約8兆ドルでした。この額でもアメリカが地獄になるには十分だったのに、この世界線では2022年現在31兆ドルにまで膨らんでしまっており、国が消えてもおかしくない領域にまで達してしまっています。日本がアメリカ国債を爆買いしていた当時の橋本龍太郎首相は「アメリカ国債を売りたい」と発言した為に殺されたとする噂がありますが、アメリカを破産させたい勢力が日本の上層部にいたとするなら十分あり得る話だと思います。もちろん日本と中国は共にお金を貸すために相当無理をしてしまっているので、貸したお金が返ってこなかった場合は大変なことになります。そういう意味でも今後のアメリカの行く末から目を離すことができません。

 

 もちろんもっと視点を大きくすれば別の見方もできます。例えば宇宙よりも遥かに遠い場所(【隠された地平線の先にある世界(2)】宇宙よりも遥かに遠い場所 - ZL-P DISCOVERYを参照)を探索することを考えたとき、そのためには覇権国を作り世界のリソースをその国に集中させてNASAのような組織を作る方が効率的ですし、覇権国の消費期限が来たらその国を潰して(あるいは多極化させた後に)別の覇権国を作ってまたリソースを集中させるという方法がベストであると考えられます。このアメリカの破産は単純に覇権国切り替えのタイミングで起きるイベントと見なせなくもありません。この世界線ではアメリカの覇権を無理に延長させなければいけない理由でもあったのでしょうか。

 

 最後に以下のジョンタイターと掲示板の住人とのやり取りを持って今回の記事を締めたいと思います。

 

掲示板の住人:

これを読んでいるかもしれない世界の指導者たちに対して、何か言いたいことはありますか?

ジョンタイター:

今日の自信を大いに楽しみなさい。なぜなら明日は負けるからです。

 

掲示板の住人:

敵を見分けることはできますか?

ジョンタイター:

正当な法律上の手続きを踏まずに人を逮捕や拘束したりする人間が敵です。

 

掲示板の住人:

私たちに覚えておいてほしいことはありますか?

ジョンタイター:

お願いですから、目を覚ましてください。あなたの周りにある道しるべに目を向けてください。

 

次回の記事

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【現れた未来人(1)】邂逅する世界線たち(ジョン・タイター)

インターネットが普及して以来たくさんの自称未来人たちがネット上に現れてきました。その中で最も有名なのがこれからご紹介するジョンタイターです。

 私が初めてジョンタイターの名前を聞いたのは2011年に放映されたシュタインズゲートというアニメでした(原作は2009年に発売されたゲームソフト)。物語の中でジョンタイターという人物が登場するのですが、この人物のことが気になったので調べてみたところ元ネタが存在することを知りました。その内容が意外と面白かったのでいつか考察したいと思っていたのです。

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アニメ「シュタインズゲート

 今回ジョンタイターを考察するに当たって参考にしたのは彼が掲示板に書いた文章をまとめた本「JOHN TITOR A TIME TRAVELER'S TALE」を日本語訳した書籍「未来人ジョン・タイターの大予言」です。この書籍はジョンタイターの家族が過去に「ケリをつける」ために弁護士を介して出版したものであり、ジョンタイターが掲示板に書き込んだ内容とそれに対する彼の母親のコメントが書かれています。そういえばジョンタイターが「日本は新大和皇国・蝦夷共和国・政府管理区域に分かれる」と予言したとして、ある時期ネット上で騒がれていたことがありましたが、この書籍からはその予言を確認することはできませんでした。

 今回はジョンタイターが本物のタイムトラベラーかどうかについては考察しません。その真偽を確認することはもはや不可能だし、たとえ偽物であったとしても後世にこれだけ影響を与えたということは、それだけの何かが彼の書き込みにはあったということなので、今はとりあえず彼が本物のタイムトラベラーであるという前提で考察を進めようと思います。例え進む方向が間違っていたとしても、その結果得られたものは私たちをどこかへ導いてくれるでしょう。

 本記事ではジョンタイターの発言を赤文字で記載し、私がそれに対してコメントしたり、私自身の考え方を述べる形で進めていこうと思います。

 

ジョンタイターは2000年にネット上のとある掲示板に現れ、自分は2036年から来たタイムトラベラーであると自称します。ジョンタイターの主張によれば、彼は2038年問題を解決するために必要なコンピューター「IBM5100」を入手する為に1975年へタイムトラベルしたそうです。そしてIBM5100を入手した後に将来アメリカで起きる内戦を警告するために2000年へタイムトラベルしました(彼の母親によれば2000年問題の備えをさせるために1998年に自分たちを訪ねてきたとしています)。彼は数カ月の間に当時の人々と掲示板で対話し、いくつかの予言を残しました。そして彼の母親の主張によれば20013月に元いた世界へと帰っていったようです。

 ジョンタイターは軍に所属しており、このミッションは軍が行っていると主張しました。彼がIBM5100入手のミッションに選ばれた理由は彼の祖父がIBM5100の開発に関わっていたからだそうです。彼は1975年での出来事を以下のように振り返っています。

 

ジョンタイター: 

1975年に私が祖父に話しかけたとき、私が名乗った通りの人間だと信じてもらうのにかなり時間がかかりました。あなたたちの一部の人もそうでしたが、祖父は、とても忘れられないようなことを言いました。祖父は(タイムトラベルの)装置を見てから私のほうを振り返り、「お前は精神病院から逃げ出してきたか、タイムトラベラーかのどちらかだな」と言いました。何週間かして、そのどちらも祖父には恐ろしく、危険なものなのだということがわかってきました。でも、どちらのほうがより恐ろしかったのかは私にはわかりません。

 

 ジョンタイターはタイムトラベルの原理を世界線という概念を使って説明しています。この世界にはたくさんの平行世界(世界線)が存在し、タイムマシンは「自分たちの世界線と似た世界線の過去」へ行くことにより実質的に過去へ行くことができるというわけです。タイムパラドックスの問題もこの世界線の概念によって解決できます。タイムトラベルして自分の父を殺したとしても、それはあくまで別の世界線の父なので、自分が消えることはありません。彼の未来についての予言の多くは外れているのですが、それはこの世界線の違いによって説明できることを彼は認めています。ここから彼の世界線についての説明を見ていきましょう。

 

ジョンタイター: 

この世界線と私の世界線との時間的な誤差は1~2%だと思います。もちろん、私がここに長く留まれば留まるほど、私から見てそのズレは大きくなります。

 

私が元いたのとまったく同じ世界線に戻ることは不可能ですが、それは何をもって「正確な」世界線と呼ぶかにかかっています。私も、その世界線上にいる他の誰もが違いに気づかないほど、きわめて近い世界線に戻ることはできるのです。古典的な例で説明するなら、つねにゴールまでの距離の半分づつ進んでいくようなものですね。ゴールに限りなく近づくことはできても、到達はできないのです。隣接する宇宙の位置関係は、ペンローズ・ダイアグラムを使って説明することもできるのですが、私にはそこまでの数学の知識はありません。

 

 元いたのとまったく同じ世界線に戻ることができないのであれば、元の世界線IBM5100を持って帰ることができないことになりますが、その点についてジョンタイターはあまり気にしていないようです。「似てればそれでいい」と割り切れないとタイムトラベラーにはなれないようです。ジョンタイターは過去改変についても以下のような興味深いことを言っています。

 

ジョンタイター:

あなたたちの世界では、ウェーコ事件、ルビー・リッジ事件、エリアン君事件などのニュースが記録に残されていると思います。私が皆さんに、近々起こる飛行機事故やその他の災害について教えたとすれば(私がその正確な日時を知っているとして)、ある時点では何人かの命を救うことができるかもしれません。しかし、それによって連鎖反応的に変化が起こり、その後の別の時点で他の人の命を奪うことになるでしょう。

 

 別の世界線の過去を改変したとき、連鎖反応的な変化により清算が発生するようですが、どうしてそんなことが起きるのかについては語られていません。飛んでくるボールを避けたら他の人にボールが当たることと同様に、事故や災害による人々の「死そのもの」を無くすことはできないということでしょうか(先に紹介したアニメ「シュタインズゲート」でもある人物の命を助けると他の人物が死んでしまうという現象を取り入れています)。それはゲームにおける分岐を見ているようであり、人為的な感じがします。もしこの現象が実際に存在するとしたら、この世界にはシナリオ通りに時間を進めようとする力(とそれに抵抗する力)があり、T-RPGのような構造を持っていると言えるかもしれません。

 

 世界線(平行世界)の分岐というアイデアは色々な映画・アニメ・ゲームなどに採用されています。私が知る限り最初にこのアイデアを取り入れた物語は1999年に発表された「タイムライン」(マイケル・クライトン著)です。この本にもタイムトラベルが登場するのですが、その原理の中に多宇宙論という考え方が登場します。多宇宙論は元々は量子力学の解釈の一つである多世界解釈から出てきた考え方であり、多世界解釈とは予測できない観測対象の挙動を説明するために考案されたものです。例えば量子力学で有名な2重スリット実験における電子1個の動きは完全にランダムですが、最終的な電子の分布は2つのスリットから波動を放出させて出来る縞模様と同じになります(ただし放出する電子を観測しなかった場合に限る)。粒子であるはずの電子が波動のように振る舞うこの現象をどう説明するかについてたくさんの科学者たちは悩みました。その中には、観測されていない電子たちは他の世界の電子たちと干渉するので、結果として波動のように振る舞っているように見えると考える科学者たちもいたのです。

 

 多世界解釈というアイデア自体は量子力学以前の昔から哲学の分野で論じられてきました。ドイツの哲学者ライプニッツは可能世界という考え方を考案し、現実化したがっている無限の可能世界たちの中から最善の世界が現実の世界になるとしました。イメージとしては以下のような感じでしょうか。

 

可能世界A:俺が現実化するんだ

可能世界B:いや俺が現実化するんだ

可能世界C:いや俺が

可能世界D:俺が

以下無限に続く

 

 この理論についてはいつか掘り下げたいと思っていますが、今はジョンタイターの理論に関係する部分を考察していきたいと思います。ジョンタイターは実現可能な世界について以下のように述べています。

 

ジョンタイター:

起こりうる、あるいは起こるであろうことはすべて、既にどこかで起こったことである

 

 この発言はまさに可能世界のことを言っているように読めますが、「起きた」という表現には注意する必要があると思います。私がこのブログを書いていない世界線は、存在することは可能であるものの、私にとっては起きなかった世界線であり、「起きた」とは言えないからです。したがって主観的に起きることと客観的に起きることとは区別する必要があるように思われます。可能世界を本に例えてみましょう。図書館にたくさんの本があり、この図書館には私が読んだことがある本と読んだことがない本があるとします。主観的に起きた可能世界とは、この図書館で私に読まれたことがある本であり、客観的に起きた可能世界とは、この図書館にある全ての本であると言えます。ジョンタイターのタイムマシンは、今私たちが読んでいる本(現実世界)から、別の似ているが微妙に内容が違う本(可能世界)へ視点を切り替えさせる技術を利用していると言えるでしょう。

 

 今回の記事では、私の知識が不足している為、ジョンタイターが説明しているタイムマシンの技術的な内容にまでは踏み込みません。一応簡単にだけ触れておくと、重力やブラックホールが鍵を握っているようですが、恐らくそれらは私たちが理解している重力やブラックホールではないと思われます。ジョンタイターは彼の書き込みの中で、タイムトラベルをするためには「特定の入り口」が開くのを待つ必要があるとしており、2001年には2回あったようです。タイミングが限られているということは、何か周期的な運動にタイムトラベルが依存しているということであり、これは私の予想ですが、それは天体の動きではないかと感じます。

 ジョンタイターの主張によると、タイムトラベルの基礎研究は2001年からCERN(欧州原子核研究機構)により始められ、2034年に初のタイムマシン完成により終結するとしています。CERNは現在(2022年)もLHC(大型ハドロン衝突型加速器)を利用して実験を行っていますが、一部の人たちは2001年から始めた実験によってマンデラ効果(不特定多数の人たちが事実と異なる記憶を持っている現象)を招いたのではないかと疑っています。マンデラ効果を異なる世界線たちが邂逅して混ざり合った結果だとすると、LHCはこの世界を実験台にしてタイムマシン理論を構築しようとしていることになります。実験である以上この先何が起きるか分からないので、LHC稼働に反対する人たちがいることは当然でしょう。技術開発は初期の段階では事故などを起こして犠牲者を出すものであり、先述したシュタインズゲートやタイムラインでは他の世界線への転送実験で失敗した人たちの凄惨な様子が描かれています。

 

 飛行機の開発によって他国へ気軽に旅行に行けるようになったのと同じように、タイムマシンが完成し一般的に利用できるようになれば、他の世界線へ旅行することもできるようになるのかもしれません。アニメ「ぼくらの」で描かれたような世界線同士の戦争は起きてほしくないものですが・・・。

アニメ「ぼくらの」
(原作は小説)

次回の記事

zl-p.hatenablog.com

【隠されたエネルギー(3)】人工的な超能力者たち

前回の記事

zl-p.hatenablog.com 前回の記事では日本がライフストリームから莫大なエネルギーを生産しているのではないかという疑惑について書きました。今回はライフストリームの生命エネルギーは他にどんな使い方があるのかを考察していきたいと思います。

 

 FF7では魔晄を利用して「マテリア」と言われるアイテムが生産されていました。マテリアとは魔晄を凝縮し結晶化したもので、これを武器に装着することで魔法を使うことができるようになります。ゲーム中に登場するマテリアは宝石のように輝く物質でしたが、恐らく現実世界の宝石が元ネタだと思われます。逆にそのことから現実世界の宝石というのは地下に流れるライフストリームが自然に凝縮されたものなのではないかと私は考えています。もしかすると現実世界の宝石というのは魔法を使用するためのアイテムだからこそ高い価格で取引されているのではないかとすら思えます。宝石とマテリアの違いは、自然にできるか人工的に作られるかの違いであり、原子力発電所は宝石を人工的に生産している可能性があります。

 そういえば「原子力発電所ではゴールド(金)を生産している」と主張しているブログ記事を見かけたことがあります。当時は都市伝説としてそれをあまり深くは考えていませんでしたが、マテリア(宝石)を人工的に作れるのであれば、ゴールド(金)だって人工的に作れるのではないかと今では思えます。

 

 またFF7では神羅カンパニーが魔晄を利用して「ソルジャー」と呼ばれる強化された戦闘員を作り出していました。ソルジャーとは魔晄を浴びせて身体能力を飛躍的に向上させた戦闘員のことなのですが、その副作用として精神崩壊する者が多いようです。この精神崩壊は魔晄中毒と呼ばれていて、膨大な知識・エネルギーが人体に流れ込むことによって引き起こされるという設定になっています。この設定は非常に重要なのでいつか考察したいと思っていますが、今回は元ネタと思われる放射線との比較だけを行いたいと思います。

 一般的に放射線は自然界に普通に存在していて、私たちの目には見えず、浴びるとDNAが傷つけてられて細胞が死ぬ可能性があるとされています。そして一度に大量の放射線を浴びて被ばくした場合は心身に重度の障害が起きるとされています。

 一方魔晄については先に挙げた身体能力の向上と精神崩壊させるという特徴があり、ゲーム中では人間をモンスター化する設定までありました。

youtu.be

 これらの点は一般的な放射線の説明とは食い違っています。もしかすると私たちには放射線に関して一部の情報しか開示されていないのでしょうか?

 ただし浴びすぎると良くないという点では一致しています。放射能によって植物が巨大化することはよく知られていますが、魔晄も元々は植物を成長させる生命エネルギーという設定だったので、この点でも両者は矛盾していません。

 以上の考察からライフストリームを流れる生命エネルギーは何か不思議な力を人間に与えてくれるものであることが分かります。古代から不思議な力を使用する者たちがいたらしいのですが、もしかするとライフストリームに流れる生命エネルギーを利用していたのかもしれません。逆に言えば不思議な力を使用する者たちがいる場所、日本でいえば神社になりますが、そういう場所の下にはライフストリームが他の場所よりも多く流れている可能性があります。全国の神社を線で繋いでいけば細かいライフストリームの地図を作ることができるかもしれません。

 ここでふと思い出すのが2011年の福島原発事故(事件かもしれないが証拠がないので今は事故と書きます)のことです。あの事故で大量の生命エネルギーが地表に流れたはずですが、それによってある者たちは死に、ある者たちは能力に目覚めたのではないかと思うことがたまにあります。というのもあの事故の後、関東に住んでいる人が「最近お葬式が多い」と言っていたり、Twitterで「突然の死」というワードが出現したりしていたからです。また不思議な力を持ったと主張する人をネット上で見るようになったのもこの頃からだった気がします。もしかしたら福島原発事故は思っている以上に私たちに多大な影響を与えているのかもしれません。

 

 ライフストリームに流れる生命エネルギーによって自然と超能力者になった者がいたとするなら、当然人工的に超能力者を作り出すことも思いつくはずです。そういうわけで私は原子力発電所の目的の一つにライフストリームを利用した人間の能力開発があるのではないかと疑っています。使用済み核燃料の再処理施設がある六ケ所村なんかは特にそうです。

 日本で原子力発電所の建設が本格的に始まったのは1970年代に入ってからですが、その頃から原子力発電所の研究成果と思われるような能力が登場する漫画やアニメが出始めます。例えば1979年から放送されたアニメ「機動戦士ガンダム」はロボットアニメとして知られていますが、作中ではニュータイプと呼ばれる超能力を持った人間たちが登場します。

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機動戦士ガンダム

 1984年からは漫画「ドラゴンボール」の連載が始まりますが、ドラゴンボールではかめはめ波などの体内にあるエネルギーを凝縮させて一気に手から放出する技が登場します。

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ドラゴンボール

 1986年から連載が始まった「ジョジョの奇妙な冒険」では波紋やスタンドという概念が登場し、回を追うごとに登場人物たちが使用する能力が複雑化していきました。

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ジョジョの奇妙な冒険

 1998年から連載が始まった「HUNTER×HUNTER」では念という概念が登場し、能力の系統や性質が洗練され体系化されています。このように漫画での超能力が複雑化していったのは、原子力発電所での能力開発の研究が進んだことによるのではないかと思われます。

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HUNTER×HUNTER

 アリスと蔵六」という作品では政府内で能力開発の成果を隠蔽する勢力と一般に公開しようとする勢力の闘争が描かれています。もしかしたら超能力を使用するのが当たり前になる未来がいつか来るのかもしれません。

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アリスと蔵六

【隠されたエネルギー(2)】エネルギー大国日本

前回の記事

zl-p.hatenablog.com 前回の記事では原子力発電所というのは地下のライフストリームを利用して発電したり、石油を生産しているのではないかという仮説を書きました。今回はこの仮説を元にライフストリームが日本でどのように利用されているのかを妄想してみたいと思います。

 ライフストリームというのは地下に流れる生命エネルギーの流れであると同時に、植物を成長させる何かであると前回書きましたが、このことからライフストリームは植物が生えている場所の地下ならどこにでも流れていることになります。しかし流れる量についてはどこでも同じとは限らないように思われます。川の流れに本流と支流があるように、ライフストリームにも本流と支流があると考えるのが自然ではないでしょうか。

 ところでロード・エルメロイⅡ世の事件簿というアニメがあるのですが、その中に霊脈という概念が登場します。

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日本列島を流れる霊脈
アニメ「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」より

 上の画像の霊脈を見たとき私はなぜかこれがライフストリームの本流(以下このブログでは「レイライン」と表記します)のように思えました。前回の記事で原子力発電所はライフストリームから生命エネルギーを吸い上げているという仮説を立てたましたが、そうであれば当然大量に吸い上げることができるレイライン上に穴を掘ってそこに原子力発電所を建設するはずであり、したがって原子力発電所の位置を繋げた線がレイラインになるはずだと思いました。以下に私が予想したレイラインを示します。

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赤い線がZL-P式レイライン予想図
元の画像は資源エネルギー庁の下記サイトから拝借(情報は2019年3月時点) https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/hairo.html

 上図のレイラインとロード・エルメロイⅡ世の事件簿の霊脈は正確には一致しませんが、形は大体合っていると思います。ただし場所によってはこのレイラインは直線ではなく蛇行している可能性があります。上図で阿蘇山と富士山の下にレイラインを引いた理由は、大きい火山の下にはレイラインが走っているはずだと考えたからです。しかもマグマが「自然に」高い場所まで昇って噴火するということは二つのレイラインがぶつかっていなければ説明できない為、朝鮮半島と沖縄から流れてくるレイラインの衝突点を阿蘇山、本島を平行して走っているレイラインの衝突点を富士山であると仮定すると上図のようなラインになりました。

 

 ついでに下の昔の記事において、イザナギイザナミが日本列島を造る際に中央構造線辺りを無理やり接続させたのではないかという推論を書きましたが、私の予想したレイライン中央構造線上を走っている事から、レイラインイザナギイザナミが無理やり接続した箇所を表現しているのではないかという仮説も立てられます。

zl-p.hatenablog.com そう考えると阿蘇山と富士山は日本列島を無理やり接続させるための「溶接個所」のようにも見えます(ただし富士山はダイダラボッチによって造られたという伝説もありますが・・・)。しかし無理やり繋げたところをなぜライフストリームが集中して流れるのかについてはよく分かりません(隙間があるから多く流れるのか?)。そして火山の数がライフストリームの量と相関しているとしたら、火山大国日本はエネルギー大国日本でもあるということになります。

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エコノミスト誌2015年版は日本がエネルギー大国であることを暗示していたのだろうか?

 大間原子力発電所建設に最後まで現地で抵抗していた人がいましたが、その抵抗が原因で原子力発電所の位置が変更になったことがありました。しかし変更後の位置は変更前の位置とほとんど変わっていなかったのです。

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「あさこはうす」による原子力発電所建設地変更の図

あさこはうすレポート : 建築を通じて考える環境とエネルギー

 もし燃料棒により蒸気を発生させてタービンを回しているのであれば、大間という土地に拘る必要はないはずです。ところが実際には電源開発(株)は上図に示す位置の建設に異常に拘りつづけました。これはレイラインから大量に生命エネルギーを取り出せる位置が限られていることを意味します。

 

 しかしこの仮説が本当だとしたら、開けた穴をどうやって塞ぐつもりだったのでしょうか。チェルノブイリの例を参考にするとしたら、廃炉の仕方は構造物で囲って封じ込めるのが基本になるのかもしれません。しかし高温になっている穴を完全に塞ぎ続けるのは容易ではないでしょう。というのも構造体というのは老築化していくため定期的にメンテナンスもしくは建て替える必要があるため莫大なお金がかかることは目に見えているからです。そう考えると福島原発事故廃炉費用を国民に負担させるための演出だったのではないかと思えてきます。FF7リメイクでは主人公たちが魔晄炉に爆弾を仕掛けたことをいいことに神羅カンパニーが魔晄炉をダイナミック廃炉する様子が描かれています。

youtu.be 日本の原子力発電所の多くは老築化しており、廃炉の仕方についてはずっと問題だったはずです。もしかしたら原子力発電事業に着手した時から上層部はダイナミック廃炉を計画していたのかもしれません。

 いずれにせよ福島原発事故の影響で日本にある多くの原子炉の廃炉が決定されました。この記事を書いている2022年時点では原子炉の稼働を抑える、つまり冷和(日本をクールダウン)している段階であり、廃炉によって吸い上げることが出来なくなった分のエネルギーの不足をどうするのかという課題に直面しているのかもしれません。

 廃炉費用とエネルギー不足という2重苦に対して為政者たちは相当苦悩するでしょう。そして彼らは私たちにもそのツケを少なからず支払せようとするはずです。しかし最終的には、その皺寄せは然るべきところへ向かうでしょう。

 

次回の記事

zl-p.hatenablog.com

【隠されたエネルギー(1)】リアルファイナルファンタジー7

 ファイナルファンタジー7(以下FF7と表記)というゲームがあります。1997年に発売されたゲームで、ファイナルファンタジーシリーズの中でも屈指の人気を誇っています。

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2020年にはリメイク版も発売されたFF7

 このゲームでは星の中を生命エネルギーが循環していることになっています。その流れを「ライフストリーム」と呼ぶのですが、ライフストリームから生命エネルギーを吸い上げ、人間が使い易いように加工・販売して巨額の利益を得ている神羅カンパニーという企業が登場します。私はよくこんな設定を思いつくことができたなと昔から思っていました。しかしダーリン・イン・ザ・フランキス(以下ダリフラと表記)というアニメを見たとき、今まで漠然と覚えていたこのFF7の設定が急に頭の中で私に何かを訴えかけてきたのです。

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マグマ燃料を消費することにより機能する内部都市
(アニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」より)

 ダリフラではマグマ燃料というものが登場します。マグマ燃料とは、昔の叫竜(恐竜)たちが生命エネルギーとなり地下を流れているのですが、それを吸い上げて活用する燃料の事で、地下から生命エネルギーを吸い上げるという点がFF7と被ります。1つの作品で使われている設定であれば、脚本家の独創として片づけることができますが、2つの作品で似た設定が使われているとなると、それはもう独創ではなく、元ネタが存在することを意味します。

 思い返してみると昔からネット上ではFF7の魔晄炉は原子炉をモデルにしてるのではないかと言われてきました。そして次第に私は「原子力発電所は地下に流れるライフストリームを利用して発電しているのではないか」と考えるようになったのです。資源エネルギー庁が公表しているPDF(https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/nuclear/001/pdf/001_02_002.pdf)によると、原子力発電所は燃料棒を利用して発生させた蒸気でタービンを回して発電しているとされています。しかし蒸気の発生元が燃料棒ではなくライフストリームだとすれば、原子力発電というのは地熱発電と同様にマグマからの蒸気で発電しているということになります。しかしそうなると燃料棒というのは一体何なのかという疑問が出てきますが、今のところ私はそれを「生命エネルギーをチャージするための入れ物」ではないかと推測しています。

 ところで石油の起源は恐竜とする説が一般的ですが、これはマグマ燃料の設定と被っており、そのことからマグマ燃料は石油の元となるものなのではないかという仮説が出てきます。さらにこの仮説を推し進めていくと、原子力発電所というのは人工石油生産所である可能性が浮上してきます。

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FF7リメイクにおける魔晄炉の内部
下に広がる魔晄プールが原油に見えなくもない

 つまり人類は原子力エネルギーを発見したというよりはむしろ、掘り出すよりもさらに効率よく石油を手に入れる方法を発見したということなのかもしれません。ダリフラではマグマ燃料の枯渇によりその地域が砂漠化してしまうという設定がありますが(FF7にも似たような設定があります)、この事からライフストリームを流れている生命エネルギーは植物を成長させている何かであるという事になります。確かにこの世界で石油が大量に掘られていた場所(主に中東)には砂漠が広がっており、植物も育ちにくい環境となっています。

 

 ここでミタール・タラビッチの予言書に触れておきたいと思います。これは19世紀のセルビアで生きていたミタール・タラビッチという人物の予言を書き残したものなのですが、その中にもライフストリームに言及したと思われる箇所があります。以下に該当すると思われる部分を抜粋します。

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 人間は地中深くに井戸を堀り、彼らに光とスピードと動力を与える金を掘り出す。そして、地球は悲しみの涙を流すのだ。なぜなら、地中ではなく地球の表面にこそ金と光が存在するからだ。地球は、自らに開けられたこの傷口のために苦しむだろう。人々は畑で働くのではなく、正しい場所や間違った場所などあらゆる場所を掘削する。だが、本物のエネルギー源は自らの周囲にある。エネルギー源は「見えないの?あなたの周囲にある。私をとって」などと言うことはできない。長い年月がたってからやっと人間はこのエネルギー源の存在を思い出し、地中に多くの穴を開けたことがいかに馬鹿げていたのか後悔するようになる。このエネルギー源は人間の中にも存在しているが、それを発見し取り出すには長い歳月がかかる。だから人間は、自分自身の本来の姿を知ることなく、長い年月を生きるのだ。高い教育を受けた人々が現れる。彼らは本を通して多くのことを考え、自分たちがなんでもできると思い込む。彼らの存在は、人間が自分自身の真の姿に気づくことの大きな障害になる。だが、人間が一度この気づきを得ると、こうした教育ある人々の言葉に聞き入っていた自分自身がいかに大きな錯覚に陥っていたのか自覚するようになる。この本来の知識はあまりに単純なので、これをもっと早く発見しなかったことを後悔する。

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 この預言の中で「地中深くにエネルギー源があり、人類がそれを吸い上げて地球が悲しみの涙を流す」というところはFF7で言及されている設定にかなり似ています。

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 上の動画はFF7リメイクの登場キャラクターが「星が悲鳴をあげている」と主張する場面です。もしかしたらこの世界はリアルファイナルファンタジー7なのかもしれません。

 

次回の記事

zl-p.hatenablog.com

【隠され、そして現れる島々(3)】日ユ同祖論の新しい可能性

前回の記事

zl-p.hatenablog.com

 前回の記事では日本列島が世界をモデルとしてイザナギイザナミによって造られたとする、真・日本列島雛形論を論じました。ここで問題になるのは「いつ造られたのか?」と「どうやって作られたのか?」です。(「どうして造られたのか?」は今回は割愛します)

 

●「いつ造られたのか?」

 前回の記事でご紹介した地図は1574年に制作されたことになっており、普通に考えれば戦国時代の頃だということになりそうですが、あの地図が参考にした情報が当時最新のものだとは限らない点と、「国生み」はイザナギイザナミが行ったとされている点から実際には1574年よりもかなり前だと思われます。そもそも戦国時代の頃に日本列島が造られたとすると、それ以前の歴史が大きく覆ってしまいます。もちろん私たちが習う歴史はかなりの嘘が入り込んでいると思われますが、【偽りは真実に寄り添わないと生きていけない】ので、私たちが習う歴史の基礎部分は真実であると思われます。したがって歴史の教科書に妥協しようとすると、どうしても国生みの時期は日本史が始まる頃を想定しないといけなくなります。検索した限りでは日本が初めて歴史に登場するのは後漢書の中で西暦57年に金印を授与された倭奴国だったので、大体この辺りに国生みが行われたと考えられます。私は朝鮮半島もその対象だったと考えていますが、高句麗が登場するのが紀元前37年なのでその頃から作業が開始されたのかもしれません。

 

●「どうやって造られたのか?」

日本列島を造る方法として考えられるのは以下の二つです。

 

方法1.海底火山を噴火させて陸地を造る

方法2.別の場所から土を持ってきて埋め立てる

 

 方法1は実際に太平洋で起こっていることです。日本列島を造るのに用いられたかは分かりませんが、富士山や阿蘇山がその形跡と見れなくはないので可能性としては残ります。人為的に火山を噴火させることができるかについては別のシリーズで考察したいと思います。

 方法2は本シリーズで主張してきた巨人たちに土地を移動させる方法で、私はこちらがメインだと考えています。この方法を使用したとすればイザナギイザナミは巨人だったか若しくは巨人に変身することができたことになります。私がこの方法が使用されたと考える理由は前回記事でも書いた通り、中央構造線の部分が切断してから接続された部分に見えるからです。他にも人工的に地形をいじったと思われる箇所がいくつかあります。

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日本地図には人工的な地形がいくつか見られる

 次に問題となるのは、その土地を「どこから持ってきたのか?」ですが、この壮大なパズルを解くのはそう簡単ではありません。持ってきた場所が1か所とは限らないうえに切断して加工した部分は原型を留めていないと思われるので、持ってきた場所の特定は非常に困難です。正攻法でこのパズルを解くのは無理でしょう。

 

 ここからが本シリーズの書きたかった内容となります。歴史上で滅亡する時期が日本の登場時期と被っている国はどこかと考えたときイスラエルが思いつきました。そしてそこから日本列島の一部にはイスラエルの土地が使われているのではないかと思いつきました。この考えは日ユ同祖論に新しい可能性を与えるかもしれません。知らない方の為に説明すると、日ユ同祖論とは日本人とユダヤ人は同一の民族だとする説です。明治時代に来日したスコットランド人ノーマン・マクラウド日本人とユダヤ人の類似点を見出して主張したのが始まりとされていて、今でも根強い支持者たちがいます。日本人とユダヤ人の類似点についてはあまりも多すぎるし、本記事の論点ではないので省略します。詳細が知りたい方はネット上に情報が大量にあるので検索してみて下さい。

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現在のイスラエル周辺

 しかしイスラエルから土地を取ってきたとするなら、今のイスラエルは一体何なんだという話になります。そこで私はイスラエルの土地はすり替えられたのではないかと見ています。私にそう思わせるのは死海の存在です。死海は中東にある塩湖で、湖面が世界で最も低いことで有名ですが、かつては海の一部であったと考えられており、上流のヨルダン川から来る水の量が少ないため現在も湖面が下がり続けています。かつては海の一部であったということから、死海の西側はかつて海であった可能性があり、何かが起きて陸地になったということが分かります。

 ここからは私の思いついたストーリーを語ります。死海の西側(死海も含むかもしれませんが)は今のように陸地だったが巨人によって抜き取られ、死海とその西側は海の一部となった。しかし後から巨人が別の土地から取ってきた土を埋め立てて現在のイスラエルになったのではないか、というのが私の予想です。湖面が下がっているという事は自然にできた湖ではないという事であり、上記の説明であれば死海が塩湖である理由を説明できます。

 

 日本の歴史ジャーナリストであり竹内文書の影響を強く受けていた山根キクは、イエスの墓が青森県戸来村(現新郷村)、モーセの墓が石川県押水町にあると主張していましたが、それらの土地がイスラエルから抜き取られたものなのかは分かりません。また徳島県の剣山に伝説のアークが眠っているという噂もありますが、これも同様です。しかし【火のない所に煙はたたない】ので、これらの問題は未来の優秀な考古学者たちに託すことにします。

【隠され、そして現れる島々(2)】真・日本列島雛形論

前回の記事

zl-p.hatenablog.com

 前回の記事では土地や島は移動させることができるかもしれないという話をしました。昔の世界は今と少し違った地形をしていたのかもしれません。昔に描かれた世界地図は今と違うところがたくさんありますが、当時の測量技術が低かったとはいえ、意外と間違っていない箇所があるのかもしれません。私がそう思った一例をこれからご紹介します。

 MY TOSCANA TOURというサイトにあるブログでファルネーゼ宮殿の世界地図の部屋を紹介しているページがあるのですが、短い記事なので以下のリンクからどうぞ。

https://mytoscanatour.com/2017/04/11/saladelmappamondo/

 

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MY TOSCANA TOUR内で紹介されているファルネーゼ宮殿の世界地図

 上図が見ていただきたい地図なのですが、よく見ると日本列島と朝鮮半島が見当たりません。MY TOSCANA TOURの筆者さんはカムチャッカ半島にGIAPANと書いてあるのを見て、地図の製作者が日本の場所を勘違いしたのだろうと推測しておられますが、私は昔の地形は本当にこの地図の通りだったのではないかと疑っています。この地図から私が推測した可能性は以下の二つです。

 

1.昔はカムチャッカ半島の場所に日本列島があった。

2.昔はカムチャッカ半島がGIAPANと呼ばれていて、日本列島はなかった。

 

 MY TOSCANA TOURの筆者さんは1番の可能性を考えていますが、私は2番の可能性を考えています。というのもこの地図は全体的にかなり完成度が高いにも関わらず、日本列島と朝鮮半島がないということは、やはり昔は日本列島がなかったと考える方が自然だからです。したがって日本列島は昔のどこかで人工的に造られた可能性があることになります。

 

 一般的に日本列島は(神話扱いはされていますが)イザナギイザナミの「国生み」によってできたことになっており、これまでの考察を加味すると「国生み」は比喩表現は使っているものの、大きな流れとしてはガチな物語なのではないかと考えられます。実際に日本の衛星写真を見てみると、日本列島に走る中央構造線のところは明らかに無理やり陸地を繋げた形跡があります(イザナギが「矛」を使って切った跡なのでしょうか?)。

 出口王仁三郎は日本列島は世界の雛形であると主張していましたが、「国生み」のときイザナギイザナミが意図的に日本列島を世界の雛形として造ったのかもしれません。

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世界地図(フラットアース版)と日本列島

 上の地図を見ていただくと確かに世界と日本は形が似ていると言えなくもないことが分かります。出口王仁三郎は以下のように世界と日本列島を対比させました。

ユーラシア大陸:本州

・アフリカ大陸:九州

オーストラリア大陸:四国

北アメリカ大陸:北海道

南アメリカ大陸:台湾

 個人的な意見としては、南アメリカ大陸樺太(もしくは朝鮮半島?)の方がしっくりくるのですが、これは各人の見方の問題でしょう。イザナギイザナミが日本を世界の雛形として造った理由は分かりませんが、もしかすると何か大きな意味があったのかもしれません。

 

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